ちぬ竿の竹、竹取物語    

かぐや姫を探して、、今年もちぬ竿の竹取りに竹薮へ、、、、この時期竹の採取を毎年致します、夏の間は、蛇が居たり、虫が多くてくもの巣だらけ、入るとひどい目にあいます、それに夏場だと草がうっそうとして、、かきわけかきわけ大変ですが冬だと木々の葉は落ち、視界も広く、竹自体もぐっと身はしまります、さて可愛いかぐや姫は居るかなーと、わくわくしながら竹薮へ・・・・・・

かかり釣りのちぬ竿用にと今回は布袋竹(コサン竹)を採取に、手元にする為比較的細いものを探すのですがなかなか良い物が見つからないもので、目を皿のように辺りを見回す、探すコツは、藪の周辺や雑草が多いような所や土壌の硬い所などが比較的良いものが多い、と言うのも2〜3年物で細いものを探すのですが早く言えば発育不順な竹になる訳で栄養があり育ちやすい土壌ならすくすく育ち、布袋と言われる名の由来のポコポコとふくれた布袋さんのお腹のようには、ならず節間も広く、釣り竿には良い物とはならない訳で、なかなか良い物は直ぐには見つかりません、結局無いものねだりの希少価値が問われる素材と言うことです・・・・


枝を払い一度火入しています。
今回、採取してきた、2〜3年物の布袋竹、根堀せずに切り取ってます、布袋の根は、はちくほど根の数は少く容易に掘れるのですが私てきには、布袋の根は少しはちくに比べ見劣りするため掘りません、上写真は取ってきた竹を一度油抜きした物、元計は、2〜3センチの細いものを約50本ほど、この内釣り竿として使用できるのが3割くらいでしょうか、太いものはタモ柄や色々な物に使います、この後、私は3ヶ月ほど自然乾燥させて、再度火を入れ曲がりなどを矯正します、感想状態を見(白くなる)約半年以上は放置、理想は1年は置くのが良いが火入れ回数を増やせば半年ぐらいで使えます。
*若い竹は、採取しても柔らかく使えません、火入するとしわになります、*採取時の火入は虫対策、虫食いの穴が大きいものなら直ぐわかるのですが枝部分の小さな虫食い穴は見落します、気候が暖かくなってくると、虫がカリカり、カサカサと竹から音が、、虫の活動開始、、せっかくのお気に入りの竹が・・・・とならないように1000度以上の火あぶりに、、、これで安心!
 
採取した中に節が限界まで詰まった物が、、これは希少物、価値としても評価は高い、良い物は芸者さんや舞子さんの使う番傘の柄になったりするようです。 これは、はちくの根堀りですがとりあえず今年何本か掘ったのですがなかなか良い物はなく、良い物がやはり竿になれば高級な物と言うのがわかります。
 
はちく、布袋竹、約半年ほど乾燥させた物、間に2回火入れしてます、だいぶ乾燥してきましたがもう3ヶ月は、使えないかな・・・・
(保管場所に応じて乾燥状態は変わります、)
                           珍しい竹御参考に
約1年放置すると、ごらんのように良い狐色に竿を製作する前に矯め木でもう一度曲がりを修正した後、竿の製作にかかる・・・・・
                               竿の製作を御参考に

かかり釣りちぬ竿は、手元に竹を使ったり、元竿にしたり使用するのですが本当に良い竹は、本当に希少な物です、竹薮へ入り、探し回りやっと一本と出会えるかなと、いう感じです、握ったときの感覚はもちろん1本一本違い市販竿に無い感覚、手作りの感覚が良いと私は思います、
今年も、もう一度くらい違う竹薮へ入ろうと思っております、日本にはたいてい竹薮は何処にでもあります、一度入ってみては。。

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